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股関節の安定化

<臨床でみられる問題点>

●股関節脱臼は、脳性まひ児全体の26%にみられ、重度の児(GMFCSレベルⅣおよびV)では63%に達する。(1)

​●股関節脱臼は変形性関節症へと進行し、

<立位の効果>

立位や歩行場面が増えるにつれて、亜脱臼の症例では求心性が改善することはよく経験することから、外転位での立位の機会やSRC歩行器での歩行をより多くすることで整復位が保持できればと考えている。

<立位の時間>

股関節脱臼の危険性を回避すること、股関節の屈曲拘縮の予防のためには、1時間の立位を週3回行うことが望ましい(2)

<tattiの活用方法>

●tattiのチルト角度を徐々に起こしていくと、それに応じて脊柱や下肢への負荷も大きくなります。

●立体スリングでおしりを下から支える形に調整すると、端座位に近い姿勢になり、下肢への負荷を軽減することができます。

●股関節脱臼・亜脱臼の手術後で、股関節の外転位(股を開いた姿勢)保持が必要な場合、大腿部の内側にパッドを張り付けることで内転を防ぐことができます。

身体の状態に合わせて負荷を調整しながら、立位の時間を日々積み重ねていくことで、骨密度が高まり、骨折しにくいカラダ作りができます!

【文献】

公益社団法人日本リハビリテーション医学会監修(2014)『脳性麻痺リハビリテーションガイドライン第2版』金原出版

Teresa EP・Catharine MM・Sandy MC・Elizabeth MG(2014)『脳性まひ児の24時間姿勢ケア』三報社印刷.

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